12月8日(日)に第6回デンタルハイジニストスキルアップセミナーを開催いたしました。
今期セミナーの最終回となりました。
前回に引き継続き、アドバンスセミナーとなっており、第6回の講演1では『歯科における処方薬及び治療時に注意すべき薬剤について』と題し、鹿児島市薬剤師会の 山本 洋右先生にご講演いただきました。
歯科治療に用いられる頻度の高い薬剤として、抗生物質、消炎鎮痛剤、局所麻酔薬などの効果効能について、特徴、そして処方時の注意点を詳しく教えて頂きました。
診療の現場で目にするものの、詳しい知識を学ぶ機会は少なく、原因が分かったうえでの処方薬の選択であったり、強いものを最初から服用したり、服用を続けすぎる事も良くないことなどを学びました。歯科衛生士は薬剤の処方はできませんが詳しい知識を持つことは大事な事であると思います。
漢方についても効果的な服用の仕方、効果効能を教えて頂きました。服用の仕方も種類があり、興味を持ちました。
また、歯科治療時に服用薬の確認を行う事は大事な事でありますが、その中でも特に代表的な薬剤について、歯科治療時にどのような影響を及ぼすかについて学びました。
お薬手帳の確認だけにとどまらず、診療の現場でいかに患者さんとコミュニケーションを図り、情報を聞き出すか、服用状態を確認したり、残薬の状況についても確認する視点など視野の広がる大変有意義なセミナーでありました。
【 参加者の感想 】
・薬についてお薬手帳の確認とともに聞き取りをしっかりしようと思いました。禁忌について学べてよかったです。
・漢方と歯科の関係については、とても興味深かったです・診療していてお薬の事の知識がなく抗生剤、鎮痛薬、歯科医師が処方しているのを見ているだけでしたが、明日からはこちらで処方する薬、現在服薬している薬など、もっと広い視野で患者様の情報収集をしていきたいです。ご講演ありがとうございました。
・患者さんの処方薬を把握することはリスクを回避し、歯科治療をスムーズに行う為にもとても重要だと再認識しました。
講演2では『意外と知らない善玉菌の働き』と題しバイオガイアジャパン株式会社の 田中 浩一郎 先生にバクテリアセラピーについてご講演いただきました。
歯周病は口だけでなく身体全体に影響を及ぼす疾患です。歯周病に罹患している患者さん方には心臓病や、糖尿病を患っている事も多いです。レッドコンプレックスであるAa菌と糖尿病のメカニズムについてわかりやすく教えて頂き、歯周病の治療をしっかり行う事は健康寿命を高め、命の質も高められる事、だからこその歯科衛生士の重要性も感じました。
歯周病治療には口腔内細菌叢を良くすることが求められます。乳酸菌由来のプロバイオティクスであるロイテリ菌を活用した歯科治療の効果を教えて頂きました。歯周病に対する効果以外にも、口臭予防や、プラークの形成抑制、インプラント周囲炎の予防効果など幅広いメリットについて学びました。
【 参加者の感想 】
・ロイテリ菌、とても興味深いものでした。菌が口腔、全身、両方に影響するなんて本当に驚きでした。歯科医院でも取り扱ってもらえるよう働きかけてみたいです。
・腸内細菌と口腔内細菌の関連性についてはこれからのトレンド(というかメインストリーム)になると確信していますので、こういう企業があるということがたいへん頼もしく思えました。お話が直に聞けて聞きごたえがありました。ありがとうございました。
・消化器官の入り口は口である、歯科から全身の健康を作ることができると興味が沸いた。
・赤ちゃんがどのように口腔内細菌が増えていくかなど興味深かった
今回はデンタルハイジニストスキルアップセミナー最終回となり、最後に終了式を執り行いました。
全6回すべてのセミナーを受講された方へ終了証書をお渡ししています。
今期も全国で活躍されている講師の先生方をお招きし深い知識を得られた一年でありました。
鹿児島の歯科衛生士の皆さんの向上のためにも来年度も幅広く学べるセミナーを企画してまいります。