10月20日(日)に第4回デンタルハイジニストスキルアップセミナーを開催いたしました。
講演1では小児分野で幅広くご活躍されております矯正・小児ひまわり歯科の柿崎陽介先生をお招きし、『歯科衛生士の皆さまに知ってほしいチームで取り組む0歳からの口腔成育』と題し、ご講演いただきました。
昨今、口腔機能低下症と合わせ、口腔機能発達不全症も注視すべき部分であります。
今回のご講演では、きちんと「食べるための口を育てる」ことが大事だという事を学ぶことができました。
虫歯や歯周病を予防することはもちろんのこと、口腔機能に着目し口腔機能を育てる事が将来の子どもたちの健康を支える事に繋がっていきます。
ただ食べられる、ではなく正しく食べられる・話せる口を作ることを目標にすることが大事であることを改めて認識しました。
口の健康は身体の健康に繋がり、歯の喪失が増えてくる事で食事がしづらくなると、全身疾患(糖尿病・透析)を引き起こす可能性も高くなっていきます。
かかりつけ医として、ただ口腔内の予防を行うだけではなく、「機能を守る」視点を持ち患者さんと接することの大事さを教えて頂きました。
また、矯正・小児ひまわり歯科の歯科衛生士としてご活躍されていらっしゃる青木由美子さんからは長期症例を交え、小児歯科で注意すべき点、保護者とのコミュニケーションの取り方や、アプローチの仕方を教えて頂きました。実際に明日から活用できるMFTトレーニングの方法については参加者様からも学びが多く、明日からしっかり活かしていきたい等との感想を多く頂きました。
講演2では株式会社モリタの歯科衛生士の山下雅美先生に『小児の患者さんへご紹介いただきたいセルフケアアイテム~歯磨剤やデンタルガムの活用法~』と題しご講演いただきました。
歯科医院でも多く取り扱っているライオン社のチェックアップシリーズやデンタルガムについてのメカニズム、効果的な使用方法を教えて頂きました。
医院に販売用として置いてはあるものの、詳しい知識が足りずうまく紹介ができなかったりすることがありましたが、どのような部分が良いのか、またどのような使い方が効果的であるのかを学べたことで積極的に自信を持って患者様にご紹介できるようになったとの感想を頂いています。
デンタルガムに関しては、ただカリエス予防といった目的だけでなくしっかり咀嚼できることが全身のメリットに繋がるという事を学ぶことができました。
他にも、歯ブラシについてやソニッケアー等についても商品の特徴を学べたことで説明の幅を広げる事ができるようになりました。
講演1と2のどちらからも明日から活用したい、説明に活かしてみたいなど参加された方々からの積極的な声を聞くことができとても有意義な研修会となりました。
【参加者様からの感想】
・口腔ケアだけで、食事や姿勢などの習慣についても目を向けることの大切さを改めて学ぶことができました。
・柿崎先生の言われた小児科は感染症を診るので手がいっぱい、健常な子供の発達を歯科で診ていくお話は印象に残りました。歯科で患者の健康管理をして行くことがこれからの健康寿命を延ばしていくのだと認識しました。メンテナンスが途切れない用にしていく難しさも勉強になりました
・子供たちの20年近い経過を見ることができ、いかに継続して関わって行けるか、また通っていただけるか勉強になりました。
・虫歯予防から、口腔機能発達にシフトしていることがよくわかりました。
・MFTを行っていて継続していくことができてないことを感じていたので、どうすると継続に繋がるかどのように親にも説明するかを今日のお話を聞いて実践しようと思います。
・手づかみ、かじりとり食べの必要性、なかなか継続しないMFTに仕方について学べました。今後の診療に活かしていきたいです。
・市販品と歯科専売品の奨め方や活用法など、実際に活用できる内容でとても面白かったです
・ガムは普段から自分でも意識してとるようにしていますが、キシリトールの含有量しか確認していませんでした。本日のおはなしでガム選びの幅が広がりました。
・キシリトールガムが口腔機能低下症の改善につながること歯磨き出来ない時に有効活用出来ると知りました。
・患者さんからガムについて質問される事が何度かあったが、詳しく説明できていないと自覚していたが、日々の診療中に中々調べることが出来ていなかったので、今回のセミナーで学ぶ事が出来て良かったです。
学術:岩元